黒澤明 「用心棒」、「椿三十郎」、「生きる」を続けて観た

週末を使って録画しておいた映画を3本観た。

「用心棒」、「椿三十郎」は退屈な雨の休日に観るのに楽しくていいな。前にも1回づつ観てて今回2回めだけどまたいつか観るだろう。程よい長さなのもいい。永久保存。

今回初めて観たのが「生きる」。有名なブランコのシーンは見覚えあるけれど、どんな話なのかまったく事前知識なしで観た。

とても良かった。観て良かった。でも例えばこれを20年前、30年前に観たとして楽しめたかなあと思うと疑問。楽しむ以前にちょっと状態の悪いフィルムの状況に最後まで観る気にならなかったかもしれない。子どもを育てている50歳になった今観たのが僕にとっては良いタイミングだったと思う。

胃がんの「が」の発音が全員鼻濁音だったのが新鮮。他にも明らかな鼻濁音が何箇所かあった。最近はあまり鼻濁音使わなくなってきてるってことなのだな。

5万円持って小説家と二人で飲み歩くシーン。部下の小田切みきとデートするシーン。どの店も町も華やかで、自分のしってるバブル景気の頃の六本木や銀座と比べても、洗練さも下世話さも段違い。戦後すぐの東京はあんなに活気があったのかと驚く。

志村喬の顔アップシーンが若干くどく感じたのともう少しタイトな編集がされてるとみやすいのになあ。ちょっとフィルムの状態が悪いところは残念だけど古いから仕方ないけどもったいない。

黒澤映画ではあと「赤ひげ」と「七人の侍」が録れてるのでこれを観るのも楽しみ。

リボン&リボン資料内覧会のお知らせ

昨年9月の「谷中と、リボンと、ある男」展からあっという間に半年が過ぎました。

展覧会では、谷中のこ屋根会が千代田リボン関係者から譲り受けた「渡辺四郎コレクション=明治後期から昭和初期にかけてのリボン製織関連の資料書籍等とリボン見本帖100有余点」を多くの方にご覧いただき好評を博しました。

その一方で、会期中あるいは終了直後から、リボン工業会や服飾関連の研究者をはじめ、期間中に見ることが叶わなかった方々から「ぜひ見せてもらいたい」というお声がたくさん寄せられました。

そこで今回、お越しいただく方々からさらなる知識や経験によるお知恵を頂戴して、のこぎり屋根部材と資料とリボンたちの将来に、明るい展望が開けるようにしたいと願い、ご案内・ご挨拶に代えさせていただきます。

なお、限定公開のため、ご来場いただけるご都合をお聞かせください。


日時:ご来場いただける日時を、お知らせください。

  1. 5月21日(日) 14:00~15:00
  2. 5月21日(日) 15:30~16:30
  3. 5月22日(月) 18:00~20:00

会場:島薗邸 文京区千駄木(文京区千駄木3-3-3 東京メトロ千代田線より5分) http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/115244

入場料:のこぎり屋根部材、資料、リボンの保存修復協力金(および会場の島薗家住宅維持協力金を含む)として一口 1000円以上をお願いします。カンパも大歓迎です。

問い合わせ・連絡先:谷中のこ屋根会: nokoyane@yanesen.com
080-6504-7442(きくち) または 080-6670-0142(やまさき)

主催:谷中のこ屋根会 http://nokoyane.com/ 

渡辺四郎コレクション No.103 L’ENCYCLOPÈDIEDESOUVREAGESDEDAMES 「女性ための細工(編み物・レース等)辞典」 または 「手芸百科事典」

昨年の「谷中と、リボンと、ある男」展でたくさんの方に見ていただいた資料のなかに、閲覧に耐え切れず壊れてしまったものがありました。
資料番号No.103  「L’ENCYCLOPÈDIE DES OUVREAGES DE DAMES」  (『手芸百科全書』)

資料保存器材さんに修復をお願いし、きれいに復活。
この本は出版年の記載もなかったのですが、修復・調査のおかげで、いろいろなことがわかりました。ご覧ください。

2/4から3/5まで、この本と関わりの深い刺繍糸の会社DMCの展覧会が渋谷で行われています。
http://l-amusee.com/atsukobarouh/schedule/2017/0204_4121.php

修復をになった資料保存器材はこちら。 http://www.hozon.co.jp/

2016年11月19日(土) 研究会 「町の記憶を記録して、はじめての『産業考古学』―東京台東区谷中のリボン工場を調べて」

2016年11月19日(土) 研究会 「町の記憶を記録して、はじめての『産業考古学』―東京台東区谷中のリボン工場を調べて」
参加費1,000円
時 間:15:00~16:30
場 所:物流博物館 港区高輪4-7-15 
JR・京浜急行「品川」駅徒歩7分 03-3280-1616
講師:権上かおる 氏(㈱アグネ技術センター、谷中のこ屋根会)
山﨑範子氏(谷根千工房・谷中のこ屋根会代表)
http://tias3.web.fc2.com/yotei.htm

「谷中と、リボンと、ある男」展後半に突入しました。

最終日の9/12(月)は20時より撤収作業を行います。展示をご覧になる方はこの時間までにおいでください。

また、谷中のこ屋根会のメンバーがいる時間は展示されているページ以外の見本帳もご覧いただけます。下記の時間にいる予定です。

9/8(木)17:00-22:00
9/9(金)17:00-22:00
9/10(土)12:00-22:00
9/11(日)12:00-14:00 19:00-20:00 *トークイベントのため途中はご覧いただけない時間があります。
9/12(月)18:00-20:00

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No.16 見本帳 壱 参考品 -「谷中と,リボンと、ある男」展 ~のこぎり屋根で発見‼ 渡辺四郎コレクション~

書名:見本帳 壱 参考品
言語:日本語 形態:30/21
備考:手製? 形態:蛇腹織り
備考:ヨーロッパのコレクション

渡辺四郎のコレクションに多く見られるヨーロッパ諸国の装飾リボン(右)。観光土産用に売られていたものか。ゴダイヴァ夫人(LadyGodiva、990 年頃 – 1067 年 9 月 10 日?)とピーピング・トム(PeepingTom)の装飾リボン。

ゴディバ夫人は、11 世紀イングランドの女性。マーシア伯レオフリックの夫人で、自身も後に領主となった。夫レオフリックの圧政を諌めるためコヴェントリーの街を裸で行進したという有名な伝説が残っている。偽物といわれるイングルフの年代記によれば、ゴダイヴァは「美しいかぎりの、聖い心もちの女性」であった。

馬に跨った裸婦は、重税を課そうとする夫を戒め、苦しむ領民を救うために、自らを犠牲にした誇り高き女性という言い伝えに由来しているのが、1926 年にベルギーで生まれたチョコレート「ゴディバ」でもある。リボンの上に織られたピーピング・トム(Peeping Tom)は、英語の俗語で、覗き魔のこと。ゴダイヴァ夫人の裸身を覗き見た上記の男の名に由来する。日本語では「出歯亀」(でばがめ)に相当する。

アイルランド民謡 「The Last Rose ofSummer 夏の名残の薔薇」の楽譜と歌詞が織り込まれた栞(左)。この『夏の名残の薔薇(バラ)』は、日本の唱歌『庭の千草』の原詩にあたる。アイルランドの国民的詩人 Thomas Mooreトマスムーア(1779-1852)による詩を、SirJohn Stevenson ジョン・スティーブンソン(1761-1833)が作曲した。

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2016年9月2日(金)-12日(日) 「谷中と、リボンと、ある男」展 ~のこぎり屋根で発見‼ 渡辺四郎コレクション~

谷中は国産リボンの発祥地
明治半ばに建てられた「のこぎり屋根」は織物工場
壊した跡から出てきたものは、文明開化のリボンの記録

華麗な舶来リボンの見本帳、紳士の帽子の洒落リボン
研究ノートに洋書のたぐい、リボンの織方設計図
さてさて、そこから分かったことは……。

リボンも記録も谷中の遺産、そのことまるごと町の宝
どうか見てって、明治のロマン
町の記憶を留めたい、谷中とリボンの物語

日時:2016年9月2日(金)~12日(日)水曜日定休日
   月~土 12:00 ~ 23:00/日・祝 12:00 ~ 20:00
場所:古書ほうろう(文京区千駄木3-25-5)電話:03-3824-3388 http://horo.bz/

主催:谷中のこ屋根会 http://nokoyane.com/(月刊「のこぎり屋根」準備サイト)
協賛:古書ほうろう、たてもの応援団、たいとう歴史都市研究会 谷根千工房

2016年9月5日(日)午後より明治のリボンにまつわるトークイベントを企画しています。

お問い合わせ E-mail:nokoyane@yanesen.com tel:080-6670-0142(やまさき)

PDFファイル / 20160902 谷中と、リボンと、ある男 チラシ

2016-05-25(水)19:00 「(仮称)谷中3丁目計画」近隣説明会

よみせ通りの旧のこぎり屋根工場跡の伊藤忠商事によるビル建設計画の説明会が開催されます。
昨年7月30日の第3回住民説明会以降に発足した「谷中の暮らしと街並みを守る会」と協議を重ね、当初9階規模の建物計画を6階規模に変更した報告など、ながらく途絶えていた住民説明会が行なわれます。

日時:平成28年5月25日(水) 19:00~20:30
会場:谷中区民館2階(谷中防災コミュニティーセンター内)多目的ホール

(株)ユーエスアイ・エンジニアリング TEL 03-3279-5858

欧化主義の中心地、東京の明治のリボン産業

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このたび調査の結果を産業考古学会論文集に投稿し、審査の上、受理されました。

のこぎり屋根工場の解体時に譲り受けた部材と文献資料を調査しました。共同研究者は5人(権上かおる、山﨑範子、菊池京子、真鍋雅信、吉田喜一)です。

今回の調査・執筆には、部材を預かっていただいている澁澤倉庫の真鍋さん、そもそも執筆を勧めてくれた東京都立産業高専の吉田さんの協力のもと、地元の千駄木や根津に在住して、在りし日の鋸屋根工場を長いこと町のランドマークとして愛おしく思ってきた女性3人があたりました。とにかく、慣れないことで四苦八苦、難産の末の成果です。

谷中、よみせ通りにあったのこぎり屋根工場は、明治27年(1894)築でありました。そして、日本で最初の洋式動力による絹のリボンは、この場所で織られたのです。今回の調査で、いままで東京都や台東区の歴史資料等では触れられていない、近代製織産業の胎動から黎明期の一端に迫ることができました。

ご興味のある方には、ぜひお読みいただき、ご感想、ご批判をいただければ幸いです。

◎論文の抜き刷りを実費160円+送料140円=300円でお送りします(+カンパも大歓迎です)。
◎また、しばらくの間、冊子『谷中の「のこぎり屋根』―藍染川ファクトリーライフ」(1,000円送料込)をお買い上げの方には付録として抜き刷りを同封します。

ご希望の方はE-mail:nokoyane@yanesen.com でお申し込みの上、切手または下記のゆうちょ銀行口座にお振込をお願いいたします。

振込先: ゆうちょ銀行 記号 10130 番号 73820451 口座名 ヤナカノコヤネカイ

今回の成果をもとに、リボン見本帳とリボン現品に焦点を当て、最終回(3回目)となる「谷中のこ屋根展—国産リボン発祥の地から」(仮題)を企画しております。

部材については限りある保存期間、また劣化しやすい絹リボンの現品や見本帖、渡辺四郎ノートなども、保存環境を早急に整える必要に迫られております。引き続き、歴史の証人とも言える部材及び資料の保存・活用に向けた活動への、ご支援ご協力いただけますよう、お願いいたします。

PDF 論文宣伝チラシ 論文宣伝チラシ

PDF 渡辺四郎コレクションから 渡辺四郎コレクションから


*ご支援のお願い:
これまでも多くのご協力をいただきながら、さらなるお願いに恐縮しております。カンパ(小額でも多額でも)は下記へのお振込みいただけましたら大きな力となります。どうぞよろしくお願いいたします。
振込先:ゆうちょ銀行 記号 10130 番号 73820451 口座名 ヤナカノコヤネカイ
(メールアドレスをお知らせください。会計報告をいたします)

問い合わせ 谷中のこ屋根会 E-mail:nokoyane@yanesen.com
〒113-0022 東京都文京区千駄木5-17-3 谷根千工房内
TEL 03-3822-7623(谷根千工房) 080-6670-0142(やまさき)

山川菊栄著 「武家の女性」 (岩波文庫 青 162-1)

暮れに友人が昨年読んだ本の中から良かったものと勧めてくれた。

東京では買いそびれて帰省した年末、暮れもおしせまった日に、散歩中に通りかかってここならあるかもと寄ってみた岡崎書房。ちゃんとおいてあったのがまずうれしかった。

幕末水戸藩の下級武士青山延寿(著者の祖父)の家の様子を、著者の母千世から伝え聞いたことを随筆風にまとめたもの。

弘道館の一角にあったというこの青山延寿の家というのが、僕が40年ほど前によく祖父母に連れられてウロウロ遊んでいた場所だということ。そして、60年ほど前には僕の母が中高生時代を過ごした町だということ。その馴染のある町の160年前の様子だと思うとそれだけでなんだかうれしい。

当時の祖父母の家は那珂川を挟んで反対側の岸に建っていたから、弘道館とは直線距離だと1キロぐらいだろうか。那珂川の河川敷へピクニックにいった話などは川べりの風景を思い出しながら読んだ。当時の祖父母の家のあった青柳町は大洪水の後の護岸工事で跡形もないけど。

薄い本なのでガツガツ読むとすぐ終わってしまうけど、ちょっとづつ時間をかけて味わって読むのにいい本だなあと思う。

個人的な思い入れなんてなくても下級武士の実生活の様子というのは、僕はこの本で初めて読んだと思う。細かいところまで気の利いた文章で心地良いのも良かった。

Introducing Lektor — A Static File Content Management System For Python | Armin Ronacher’s Thoughts and Writings

FlaskやWerkzeug、Jinjaで有名なArmin Ronacherがまた新しいプロダクトを公開した。スタティックファイルを使ったCMSみたい。

Introducing Lektor — A Static File Content Management System For Python | Armin Ronacher’s Thoughts and Writings

WordPressとかDjangoといったデータベースから動的にコンテンツを生成するシステムの複雑さが嫌になったって。他にもいろいろスタティックファイルを使ったCMSからはあるけど結局気に入らなくて自分で作ってしまったということらしい。

実は常々スタティックファイルの方がいいなあと思っているサイトがある。この人の作ったものは品質が高いしスタイルも好きだから、年が明けたら使ってみたい。使ってみたらまた感想を書いとこう。


年が明けてちょっと暇な時間にドキュメントを読んでみた。
いやあ、簡単に使ってみようって具合にはなかなかいかないぞ。
Jinja2は使ってるし、Flaskっぽい考え方がそこここにあって馴染みある感じなんだけど学ぶことのボリュームがかなりある。
ちゃんとやればいい感じでライフサイクルを管理できそうなのはよくわかった。さあどうしようか。

つかこうへい正伝 1968-1982

つかこうへいの芝居は観たことがない。

芝居を観たといえるのは光源寺で年に一回興行していた水族館劇場だけだと思う。これはとても楽しみなイベントだった。そういえば小倉公演にも仲間とツアーを組んで飛行機ででかけた。

この本の中に劇場に観客が入りきらなくて、スタッフが舞台前で桟敷に座っている客に向かって「はい、お尻を上げて右に10センチずれてください、せーのっ!」とやってる場面があって、あっ、これは水族館劇場でもあったなあと懐かしくなった。また観たいなあ。

ぼくは、つかこうへい作品では映画「蒲田行進曲」、小説「広島に原爆を落とす日」の2作にしかふれていないと思う。「熱海殺人事件」は筋を知っているから何かでみたかもしれないけど覚えていない。

1992年頃に小説「広島に原爆を落とす日」を単行本で読んでひどく興奮したことを覚えている。それ以来なんとなく気になっているけど他の作品に接しようと思わなかったのはなんでかなあ。まあこの本を興味深く一気に読んだあとでも、何か他に読んでみようと思わないというのは合わないってことなんだと思う。

以下断片的に。

堀田善衛の娘、堀田百合子と慶応文学部で同級生で、惚れてたようだというのが興味深い。田舎からでてきた自信満々の大学生が、東京の洗練された女子大学生に抱く気持ちが自分にもわかって痛々しくて。つかこうへい撮影のスナップ写真も載ってるけどかわいいもんなあ。

根岸季衣は最初にみた記憶はたぶん「ふぞろいの林檎たち」、まだぼくは子どもだったけれど雰囲気が独特であのドラマの中でもちょっと存在感が浮き上がって感じたなあ。こんな風につかこうへいを経由してたんだな。

三浦洋一もつかこうへい経由とは実は知らなかった。彼も独特の存在感があったな。平田満はぼくにはよくわからない。やっぱりつか舞台の人なのかも。

上橋菜穂子 「獣の奏者」 全5冊合本版(講談社文庫)

講談社
発売日 : 2014-11-28

堪能した。上橋菜穂子の小説は初めて読んだ。直木賞の「鹿の王」はまだ読んでいない(年末年始に読みたい)。

ファンタジー小説は長いしうまく乗れないと辛いので躊躇してしまうのだけど、Kindleで5冊合本でこの価格ならと駄目なら駄目でいいかと読み始めたら、すっかりエリンの世界にはまって4日間で読み終えた。

どうもこっちが知らなかっただけで有名な作品だったみたいで、内容をあれこれいうのは恥ずかしいので何も言わない。

暮れになって追っかけて読みたい作者を見つけられたことがうれしい。

ハヤカワ文庫SF総解説2000

著者 :
早川書房
発売日 : 2015-11-20

楽しい本だなあ。拾い読みがとにかく楽しい。

買ってしばらくはカバンにいれて持ち歩いてちょっとした隙間の時間に拾い読みを楽しんだ。いつまでも読んでいられる。

読んだことのある作品解説も楽しいし、読んだことのない作品解説も楽しい。どっちも楽しい。

無人島本かもしれないと思った。例えばアシモフの小説を一冊持っているのと、この本を持っているのとを考えると…こっちだなあ。

読んだ記憶の断片だけを楽しむのも悪く無い。ずっと手元に置いとく本。