[終了したイベント]つるぎ堂活版印刷ワークショップ

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ワークショップのようすをアルバムにアップしました。⇒

昼の回は、わたしも参加していたので写真が少なめでした。ごめんなさい。

およそ20字×2段で活字を組み、好みの紙を選んで、栞を印刷しました。みなそれぞれに、全く違う出来上がり。

活字拾いは、老眼にはキツかった(私も含めて)という声もちらほら聴こえましたが、貴重な経験でした。

8月12日(金)〜16日(火)には下北沢のleteにて、つるぎ堂、九ポ堂、knotenによる《ちいさな活版印刷屋の夏休み展》が開催されるそうです。

どうぞお出掛けください。

詳細⇒http://tsuru9ten.jugem.jp/

[ほうろう探知機]タイコウチさんを紹介します! 「Book! Book! Sendai」とスクィーズと『海炭市叙景』

 先月参加した「Book! Book! Sendai 2011」の一箱古本市から、早くも3週間が経ちました。

 たくさんの人にお会いし、さまざまなことを話した、楽しく稔り多い2日間でしたが、以前からその文章を愛読してきたお二人、えのきどいちろうさん、タイコウチさんとお目にかかれたことも、予想だにしてなかっただけに、うれしいできごとでした。


F党宣言!---俺たちの北海道日本ハムファイターズ!

 えのきどいちろうさんについては、ぼくがあらためて紹介する必要などないですよね。昨年末に出た『F党宣言! 俺たちの北海道日本ハムファイターズ!』もそうでしたが、あるチームを応援し続けることの歓びを、こんなに感じさせてくれる方はいません。そんなえのきどさんと、「一箱古本市の箱」を挟んで、大宮公園サッカー場や「スカパー! ワールドカップ・ジャーナル」の話ができたのは、本当に幸せでした。

 じつは、えのきどさんは店にも来てくださったことがあるのですが、そのときは全然お話できませんでした。緊張してしまったせいもあるのですが、古本屋の店主という立場だと、面識がない人に無闇に話しかけるのは憚られて。それが、今回はごく自然に会話ができ、一箱古本市という場の持つ力を再確認することとなりました。「古書ほうろうには、大宮アルディージャのファンの人がいるよね」と話しかけてくださったことは、忘れられません。


 もうひとり、タイコウチさんとお会いできたのも本当にうれしくて、このエントリは、その喜びを伝えるために書いています。

 タイコウチさんは、仙台での一箱古本市には毎回出店されている店主さんで、屋号は「たいこうち書店」。2008年秋に行われた「Book! Book! Sendai」最初の古本市にも参加され、magellan賞を受賞されているので、仙台のみなさんにはすっかりお馴染みだと思います。

たいこうち書店

文学、音楽、映画、文化、思想…すべてにおいて半可通な私の本棚の奥で眠るより、心あるあなたの手の中で豊かな第二の人生を送ってほしい。なんてことを書いて古本市に参加させてもらうのも、もう4回目となりました。


 本、仙台、といった文脈で紹介すると、タイコウチさんはこんな方なのですが、ぼくが以前から存じ上げていたのは、熱烈なスクィーズ・ファンとしての顔。スクィーズは、音楽好きなら名前ぐらいは聞いたことがあるに違いないイギリスのバンドなのですが、タイコウチさんは、そんな彼らの曲やニュースを紹介する「SONG BY SONG」というブログの寄稿者で、ぼくはその文章と訳詞を、この5年近くずっと読んできたのです。スクィーズを聴きはじめて、はや四半世紀。彼らを愛することにかけては、ぼくも人後に落ちないつもりですが、タイコウチさんは別格。実際にお目にかかるなんて考えたこともなかったのに、それが同じ一箱古本市の店主としてあの場に居合わせるなんて! 打上げの席では、本や音楽の話を心ゆくまで交わし、あらためて尊敬の思いを深めました。

 今回は、タイコウチさんの方から「ほうろうさんはスクィーズがお好きなんですよね」と話しかけてくださったのですが、そのきっかけをつくってくれたのは、「SONG BY SONG」の運営者でもある、THE MUSIC PLANTの野崎洋子さん。THE MUSIC PLANTは、ヨーロッパの伝統音楽のミュージシャンを日本に招聘するかたわらCDの輸入もされていて、当店でも取り扱っています。そんなこともあって以前ブログで紹介いただいたのを、タイコウチさんがご覧になったというわけです。


 さて、ここからがいよいよ本題なのですが、そんなタイコウチさんと野崎さんが、この5月から「気ままにBOOK TALK」というブログを始められました。お二人が、好きな本、映画、音楽について交換する往復書簡なのですが、そこにタイコウチさんが書かれた、佐藤泰志『海炭市叙景』についての文章が、あまりに素晴らしいのです。

「気ままにBOOK TALK」海炭市叙景(3)

 http://www.ourbooktalk.com/2011/07/blog-post.html

『海炭市叙景』と、スクィーズの『EAST SIDE STORY』という、双方に通じている人などほとんどいない作品を取り上げながら、決して内輪な話に陥ることなく、それぞれの作品の本質と共通点を浮かび上がらせていることが、お読みになった方にはおわかりいただけると思います。佐藤泰志ファンは『EAST SIDE STORY』を聴いてみたくなり、スクィーズのファンは『海炭市叙景』を読んでみたくなる文章で、そんな方が一人でも増えるといいなと思い、久しぶりに告知ではないブログを書きました。

(宮地)

海炭市叙景 (小学館文庫)

イースト・サイド・ストーリー(紙ジャケット仕様)

日本経済新聞【写真特集:東日本大震災】で大船渡への東文救システムの導入を報道

ウェブ版の日本経済新聞【写真特集】東日本大震災(7月18日付)で大船渡市への東文救システムの導入が8枚の画像付きで紹介されました。導入日(8月14日)には日経の報道カメラマンが丹念に取材、また翌日(15日)にも重ねて取材したようです。プロのカメラの目が捉えた迫力のある写真特集になりました。

Web刊日本経済新聞【写真特集】東日本大震災:身近な道具で紙を修復



洗浄工程を取材する日経報道カメラマンの比奈田悠佑さん


【写真特集】東日本大震災

7月の茶話会

恒例の不忍ブックストリートの茶話会ですが、7月は27日に開催します。場所はいつもの<ブーザンゴ>です。いつも通り、気軽に参加して、自由に おしゃべりしてください。

9時ごろから、翻訳家の桐谷知未さんがお話ししてくださいます。

テーマは「いかがわしくも絵・言葉と声も駆使わが会(←回文)」。

ご本人からのメッセージです。
「しのばずの言葉遊ビストこと、霧のタンスが、回文その他の言葉遊び活動について話します。茶話会史上、最もばかばかしい会にすべくがんばりま す。参加されるかたは、回文をひとつ作ってきてください(ただし、「とまと」や「しんぶんし」は不可!)」

ご興味のある方はぜひ。みなさまお誘い合わせのうえ、お越しください。

7月の茶話会  桐谷知未さん「いかがわしくも絵・言葉と声も駆使わが会(←回文)」

【日時】 2011年7月27日(水)20:00~23:00頃(出入り自由)
【場所】 ブックス&カフェ・ブーザンゴ 〒113-0022 東京都文京区千駄木 2-33-2 TEL & FAX: 03-3823-5501
【参加費】 各自オーダーのみ
【お問合せ】 不忍ブックストリート実行委員会 shinobazu@yanesen.org

東京都の清掃労働者

イメージ 1
 7月17日、東京23区の清掃事業を担う人たちの労働組合(東京清掃労組)の会合を傍聴。

 この集会は、
①清掃工場の安全・安定的な運営 
②公務員制度改革 
③東日本大震災への支援
 などの課題について学習と交流を目的に開催されました。

 福島第一原発事故の影響で、江戸川清掃工場の飛灰から9.740㏃/㎏という高濃度の放射線セシュウムが検出され、工場内の灰バンカーに一時保管されている。
 7月15日には、千歳清掃工場に、水銀混入ごみが不正搬入され、焼却炉が停止する事態が起きている状況が報告されました。
 清掃労組組合員は、このような大変危険な事態か起きている中で、工場の安定的な運営に全力を挙げています。
 2008年からのサーマルリサイクルが実施されましたが、分別方法に対する混乱や、分別に対する意識の低下も指摘されています。
 こうした課題に、この組合員の方々は、真剣に取り組んでいます。また、東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理支援では、仙台市を中心に延べ309人があたってきました。
 災害廃棄物処理は、彼らの最も得意とする分野でその技術を発揮し、現地からも賞賛を得ています。
 消防隊やレスキュー隊、自衛隊の救援活動が報道されがちですが、こうした清掃労働者による災害廃棄物処理も大切な活動です。
 阪神・淡路の震災でも、震災瓦礫処理は、重要な課題でした。
 こうした、清掃労働者の果たしている役割は、東京・都市部においても重要な役割を果たします。
 あらためて、社会全体で、清掃事業の大切さを感じました。
 酷暑の中で、連日清掃業務等が行われています。
 健康に留意して頑張ってください。

[ほうろう探知機]タイコウチさんを紹介します! 「Book! Book! Sendai」とスクィーズと『海炭市叙景』

 先月参加した「Book! Book! Sendai 2011」の一箱古本市から、早くも3週間が経ちました。

 たくさんの人にお会いし、さまざまなことを話した、楽しく稔り多い2日間でしたが、以前からその文章を愛読してきたお二人、えのきどいちろうさん、タイコウチさんとお目にかかれたことも、予想だにしてなかっただけに、うれしいできごとでした。


F党宣言!---俺たちの北海道日本ハムファイターズ!

 えのきどいちろうさんについては、ぼくがあらためて紹介する必要などないですよね。昨年末に出た『F党宣言! 俺たちの北海道日本ハムファイターズ!』もそうでしたが、あるチームを応援し続けることの歓びを、こんなに感じさせてくれる方はいません。そんなえのきどさんと、「一箱古本市の箱」を挟んで、大宮公園サッカー場や「スカパー! ワールドカップ・ジャーナル」の話ができたのは、本当に幸せでした。

 じつは、えのきどさんは店にも来てくださったことがあるのですが、そのときは全然お話できませんでした。緊張してしまったせいもあるのですが、古本屋の店主という立場だと、面識がない人に無闇に話しかけるのは憚られて。それが、今回はごく自然に会話ができ、一箱古本市という場の持つ力を再確認することとなりました。「古書ほうろうには、大宮アルディージャのファンの人がいるよね」と話しかけてくださったことは、忘れられません。


 もうひとり、タイコウチさんとお会いできたのも本当にうれしくて、このエントリは、その喜びを伝えるために書いています。

 タイコウチさんは、仙台での一箱古本市には毎回出店されている店主さんで、屋号は「たいこうち書店」。2008年秋に行われた「Book! Book! Sendai」最初の古本市にも参加され、magellan賞を受賞されているので、仙台のみなさんにはすっかりお馴染みだと思います。

たいこうち書店

文学、音楽、映画、文化、思想…すべてにおいて半可通な私の本棚の奥で眠るより、心あるあなたの手の中で豊かな第二の人生を送ってほしい。なんてことを書いて古本市に参加させてもらうのも、もう4回目となりました。


 本、仙台、といった文脈で紹介すると、タイコウチさんはこんな方なのですが、ぼくが以前から存じ上げていたのは、熱烈なスクィーズ・ファンとしての顔。スクィーズは、音楽好きなら名前ぐらいは聞いたことがあるに違いないイギリスのバンドなのですが、タイコウチさんは、そんな彼らの曲やニュースを紹介する「SONG BY SONG」というブログの寄稿者で、ぼくはその文章と訳詞を、この5年近くずっと読んできたのです。スクィーズを聴きはじめて、はや四半世紀。彼らを愛することにかけては、ぼくも人後に落ちないつもりですが、タイコウチさんは別格。実際にお目にかかるなんて考えたこともなかったのに、それが同じ一箱古本市の店主としてあの場に居合わせるなんて! 打上げの席では、本や音楽の話を心ゆくまで交わし、あらためて尊敬の思いを深めました。

 今回は、タイコウチさんの方から「ほうろうさんはスクィーズがお好きなんですよね」と話しかけてくださったのですが、そのきっかけをつくってくれたのは、「SONG BY SONG」の運営者でもある、THE MUSIC PLANTの野崎洋子さん。THE MUSIC PLANTは、ヨーロッパの伝統音楽のミュージシャンを日本に招聘するかたわらCDの輸入もされていて、当店でも取り扱っています。そんなこともあって以前ブログで紹介いただいたのを、タイコウチさんがご覧になったというわけです。


 さて、ここからがいよいよ本題なのですが、そんなタイコウチさんと野崎さんが、この5月から「気ままにBOOK TALK」というブログを始められました。お二人が、好きな本、映画、音楽について交換する往復書簡なのですが、そこにタイコウチさんが書かれた、佐藤泰志『海炭市叙景』についての文章が、あまりに素晴らしいのです。

「気ままにBOOK TALK」海炭市叙景(3)

 http://www.ourbooktalk.com/2011/07/blog-post.html

『海炭市叙景』と、スクィーズの『EAST SIDE STORY』という、双方に通じている人などほとんどいない作品を取り上げながら、決して内輪な話に陥ることなく、それぞれの作品の本質と共通点を浮かび上がらせていることが、お読みになった方にはおわかりいただけると思います。佐藤泰志ファンは『EAST SIDE STORY』を聴いてみたくなり、スクィーズのファンは『海炭市叙景』を読んでみたくなる文章で、そんな方が一人でも増えるといいなと思い、久しぶりに告知ではないブログを書きました。

(宮地)

海炭市叙景 (小学館文庫)

イースト・サイド・ストーリー(紙ジャケット仕様)

[たより] 7月の茶話会

恒例の不忍ブックストリートの茶話会ですが、7月は27日に開催します。場所はいつもの<ブーザンゴ>です。いつも通り、気軽に参加して、自由に おしゃべりしてください。

9時ごろから、翻訳家の桐谷知未さんがお話ししてくださいます。

テーマは「いかがわしくも絵・言葉と声も駆使わが会(←回文)」。

ご本人からのメッセージです。

  ↓↓↓

「しのばずの言葉遊ビストこと、霧のタンスが、回文その他の言葉遊び活動について話します。茶話会史上、最もばかばかしい会にすべくがんばりま す。参加されるかたは、回文をひとつ作ってきてください(ただし、「とまと」や「しんぶんし」は不可!)」

ご興味のある方はぜひ。みなさまお誘い合わせのうえ、お越しください。

★ 7月の茶話会  桐谷知未さん「いかがわしくも絵・言葉と声も駆使わが会(←回文)」

【日時】 2011年7月27日(水)20:00〜23:00頃(出入り自由)

【場所】 ブックス&カフェ・ブーザンゴ 〒113-0022 東京都文京区千駄木 2-33-2 TEL & FAX: 03-3823-5501

【参加費】 各自オーダーのみ

【お問合せ】 不忍ブックストリート実行委員会 shinobazu@yanesen.org

不忍ブックストリーム 第23回「ブク坊が激白! 秋田Book Boatのすべて」

7月20日(水)22:00からスタートです。

不忍ブックストリーム第23回のテーマは、「ブク坊に訊く! 秋田Book Boatのすべて」。

秋田で初めて開催されたブックイベントに参加した南陀楼とトンブリンが、一箱古本市や百杯会などについて話します。

前回の放送で話題を独占したマスコットキャラの「ブク坊」の全貌も、明らかに!

その他、飛び入りゲストもあるかもしれません。秋田尽くしの1時間半です。

不忍ブックストリーム ⇒ http://www.ustream.tv/channel/shinobazubookstream

本屋本談

もうすぐ刊行予定の高山宏『新人文感覚1 風神の袋』の帯に推薦文をいただいた松岡正剛さんと写真家の杉本博司さんのトークセッション「本屋本談vol.2」が

7/23(土)15:00~16:00
丸善・丸の内本店 3F 日経セミナールーム

にて行われます。

申込み方法など詳細はこちらをご覧ください。
⇒ http://www.matsumaru-hompo.jp/?p=799



BRUTUS特別編集 杉本博司を知っていますか? (マガジンハウスムック)

BRUTUS特別編集 杉本博司を知っていますか? (マガジンハウスムック)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2008/11/21
  • メディア: ムック


文書復旧システムが大船渡Y・Sセンターと宮城資料ネット事務局へ導入されました

東文救の文書復旧システムが14日に大船渡市Y・S(ユース&シルバー)センターへ、15日に東北大学東北アジア研究センター内の宮城資料保全ネットワーク事務局に、それぞれ導入されました。

大船渡への導入は、すでに現地での写真資料の復旧に注力してきた紙本修復家の金野聡子さんが受け皿となってくれたことで極めて順調にすすみ、システムの設営と臨時職員の方々へのスキル・トレーニングは半日で終了、稼働を開始しました。なお、乾燥工程で使用するコルゲート・ボードについては、特種紙商事株式会社よりアーカイバルボード200枚をご寄贈いただきました。

当日、日経新聞が取材し15日に本紙に掲載されました。それによると「紙の文書は写真より破れ易いため、洗浄・修復には慎重さが必要」、「(専門家の金野さんでも)1日30枚が限度だった。今後は市から派遣された臨時職員7人とともに、1日約200枚のペースで作業を進められるようになる」としています。



職員の方々へのシステムの説明、HEPAフィルターを組み込んだドライ・
クリーニングから洗浄、乾燥までの一連の工程を実演、指導した。



宮城資料保全ネットワークでは、事務局中央の長テーブルにシステムを設営した後に、事務局の主要スタッフの皆さん、岩沼市教育委員会の伊藤大介さん、神戸の史料ネットの松下正和さんらにスキル・トレーニングをしました。

トレーニングに当たっては東文救を支援してくれる国立公文書館の修復係の田川奈美子さんと佐々木芙由実さんがチューターを引き受け、指導にあたりました。今回の実技で対象とした資料には製本された文書が含まれており、その解体と、乾燥後の再製本の方法も田川さんらが伝授しました。

宮城ネットのスタッフからは「塩を含んだ資料は洗わねばと思いながらも、濡れた資料を傷めないように扱うのはとても大変だと思っていた。網や不織布を使うこの方法ならば、専門家でもなくともできる」。「綴じを外したり製本するのを自分でやることに自信ができた」という声が。自分の選んだ資料数枚をドライクリーニングから洗浄、乾燥にかけて2時間後に取り出したスタッフからは歓声が上がりました。


実際の被災資料を相手に復旧処置をする宮城ネット等のスタッフの皆さん。
折状の折が残るような乾燥とフラットニングの柔らかい仕上がりに満足と。



震災日録 7月15日 立ち上がる気になるまで

仙台の結城さんから電話。

「復興構想会議だなんて、まだ何千人も海の中にいるんだし、百か日も過ぎないうちからがたがた騒ぎやがって、うるせえって感じだな。何にも現地を知らないもんが、ちょっとした思いつきを上からいってるだけ。森さん、わかるでしょう。町づくりだって本当にやる気の人がそこにいなくちゃ外から何言っても駄目だよね。立ち上がる気になるまで辛抱強く待つしかない。

あいつら漁業のことなんかなんにもわかんねえんだ。だいたい900万くらい平均の売り上げはあるが、船だオイルだ網だ船小屋だと経費に700万かかって200万しか残らないのがいまの漁業、それでもやってんだよ。何のためか、考えてほしいな」

農家も平均収入130万とかだが、漁業のばあい板子1枚下は海、命がけで年収200万はつらい。酪農の売り上げは4000万とかあっても3000万が飼料代、3人雇ってぱあ、と前に新聞に出ていた。鉛筆と紙、じゃなかった、いまはパソコン1台あれば仕事ができる私には申し訳ない気ばかりする。キリンの工場再開、トヨタが東北を生産拠点にするとのニュースにちょっとうるっとする。

震災日録 7月13日-14日 味村治を忘れない

1日家でしごと。菅総理が脱ゲンパツ発言をしたって。信じる気になれず。しかし丸山真男は「戦後民主主義の虚妄に賭ける」といったからなあ。虚妄でも菅に賭けてみるか? ヤマサキはいわきに行って来て、話す元気もないらしい。避難所の職員に対して避難者達の話し方が横柄だと書いていた。私もそう思った。

松本元防災大臣が自殺未遂、と夕刊紙に出ていたがガセネタのよう。それにしても「水兵運動の父」を祖父に持つ人がこれだけの財産を作るには何をしたんだろう。枝野さんは家族をシンガポールに逃がした、というのは根も葉もなく、名誉毀損で訴えるとか言ってるらしいが、誰を?『ただちに影響はありません』と言っている人が、実はというところが都市伝説のおもしろさで、目くじらたてることもないのではないか。ただ行ってませんでした、というデータを出すのがスマート。そんなこといったら皇室に関する流布している伝説の数々、いちいち名誉毀損で訴えていたら、皇室の方々は身が持たないだろう。あの人たちは耐えているんだ。皇室の若い人たちだって財界の娘息子だって、かなり国外に行ったんではないか、と思うが、それは悪いことではない。

それより佐賀県知事や玄海町長と九州電力の関係のほうが騒ぐ価値がある。もと電力出身とか、弟の会社が電力からしごと受けてるとか。「なじらない」「あおらない」のは大事なことだけど、責任追及しないから日本はこんなことになった。裁判官で電力会社に天下りした人の名は元最高裁判事、味村治。覚えておきましょうね(東京新聞)。

震災日録 7月12日 ガイガー君と散歩

伯母近藤富枝のところへ行く。しきりと「原発を止めなくてはいけない」「これからの子が可哀想だ」という。日本橋に生まれ、母方は神田で、田端に育った話を5時間聞く。しらないことがいっぱいあった。「うちは母方も父方も江戸からいるから江戸っ子ってわけ。あんたは森家の宮城の血が入っているから江戸っ子じゃなくて東京人だね」と伯母はいう。従兄弟にガイガーカウンターをわけてもらった。旧ソ連製の武骨なヤツだが性能はいいという。まあ東欧ものマニアが欲しがりそう。家の中は0.06-7くらい。さっそくヒロシはガイガー君と夜の散歩に行った。

震災日録 7月11日 夜のピクニック

1日仕事。夜、アンノ画伯を囲んで食事。たのしい。丸森の友人から電話。「次はいつくるんですか? 船は直してますが、いまこのへんの魚はちょっとどうでしょうか。もう3年くらいは無理でしょうかね」石巻の友人から電話、「月末に韓国にいこうよ。被災地だけにいちゃいけない。新しい発想がわかないもの。不登校児を集めた学校を観に行くんです。足が痛いならおぶってあげますよ」ちょっとその気になる。恩田陸『夜のピクニック』を読む。名著。なぜこれまで読まなかったのか。

震災日録 7月10日 ヤノマミ

57歳の誕生日、朝、和歌山のユタカから電話。多宝塔の解体修理も大詰め、震災や原発のことはほとんど意識にない毎日という。ヒロシがプレゼントにチョコレートケーキを買って来てくれる。サトコは手ぬぐいと無化調ラーメンの本くれる。ほんとラーメンずきはこまる。集英社の横山さんは毎年お花を贈ってくれる。昨日に続きほおずき千成市へ、ほうろうのみかさんのチキンライスは1年に1回ここでしか食べられない。相変らずうまし。3時から蔵で「ヤノマミ」を見て、制作者国分拓さんをみんなで質問ぜめにする。

ヤマノミはアマゾンにいる原住民。シャボノといわれる円形の住居に共同で住む。真ん中は広い運動場。そこでお祭りや綱引きをする。原則一夫一婦制。採集経済で少し耕す。

ほとんどハダカ。ことに女は保守的で何も付けない。赤い糸みたいな装飾、においのするくさや花を体に飾り、体に色でお化粧、縄文の石器の模様みたいな波や丸の模様を描く。

食事はサルの頭とか野ぶたのこげたのをかじる。みんなで獲ったものはみんなで分ける。1日500カロリーくらいだそうだ。

圧巻は14歳の少女が妊娠し産む。しかし自分で育てるかどうか決め、育てないと判断した場合は首をしめ、バナナの葉に包んでシロアリの塚にいれ食わせてしまう。女が性の自己決定権を持っているわけだ。もういい悪いとは言えない世界。中絶技術は持っていないらしい。尊敬する佐藤忠吉さんは「生産力を人口が上回ったら戦争や間引きは避けられない。それは人類愛の究極の姿」と言っておられたのを思い出す。勇気ある発言だが。優れたドキュメンタリー作家は原一男にしても池谷薫にしてもどこかワルな匂いがする。国分さんもどこかそんな感じの人。撮るときは撮るんだもんね。どんなに嫌がられても。それにしても自分が近代という視点から何でも考えているのを省みる。

ヤノマミも貨幣経済や近代に侵されているところはきれいにトリミングされていた。台湾や中国、タイ奥地、インドネシア・カリマンタンなどの村は言ったことがあるが、まさかアマゾンでは住めまいなあ。

273日目。台風接近。台風6号の名はマーゴン。

無期限休煙継続中。

仕事中、クルマ運転中のガムが習慣化した。ボトルガムをしょっちゅう買ってる気がする。結構高いんだよね。ガムやめたい。

台風が接近する中、出勤途中もすごい豪雨が降ったりやんだり。外を見ると高校生か中学生か、傘をさしてるけれど全然意味なし。ビニール傘はあっというまに壊れてた。
しかし高校生は強いな。朝からあんなにびしょ濡れで、学校で一日過ごすんだよなあ。俺には無理。もし出勤中にあんなに濡れるんなら俺は休むと思う。自宅待機。学校だってこんなひどい雨の中いく必要はないようなきがするけれど。

まあ、自分の中高生のころを思い返してみると、そんなことはよくあったような気がしてきたので、単に俺がおっさん化して堪え性がなくなってるってことなんだろうな。

ガムをやめるにはどうすればいいんだろ?