『アネモネ戦争』(蝙蝠社)

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上村亮太
『アネモネ戦争』(蝙蝠社)

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遠いむかしのこと。
人々は野に咲く小さな花に「アネモネ」という名をつけました。

アネモネの種は風にのって旅だち、あちこちで花を咲かせます。そうやってその種類を、少しずつ少しずつ、増やしていきました。

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人々は、アネモネの花をだんだん好きになり、やがて自分の手もとにおいておきたい、と思うようになったのです。

ついには街中に、新しい種類の、様々な花が咲くようになりました。

そんな中、ある国の欲ばりな王様が、学者を呼んで命じました。

「わが国だけに咲くアネモネを作れ。それだけではない。それは世界でいちばんきれいなアネモネでなくてはいかん。

その花も種も球根も、私だけのもの、わが国だけのものだ。作りかたの秘密は、決して、だれにももらしてはならん」

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こうして生まれたアネモネを、王様は誰にも見せず、ひとりだけで楽しんでいました。

ところがある日、強い風が吹き、その種が国境を越えて隣の国まで飛んで行ってしまいます。

「アネモネの秘密を守るための戦争だ!」

人々がよく知らないうちに、突然戦争が始まりました。
でも、誰もどこで何が起こっているかわかりませんでした。
それはすぐには目に見えなかったからです。

そのうち、街のなかからは、少しずつ人がいなくなり、笑い声も少なくなっていきました。

人々は、いつしか、もっと黙るようになっていきました。
そして自分の目で見ようとすることも、戦争について考えることも、やめました。

自分だけが安全だったらいい、と思うようになりました。

……でも、それこそが、「戦争」だったのです。


そんな日々が続いた、ある晴れた日のこと。
どこからか声が聞こえてきました。

誰に、何を呼びかけているのでしょう。

その声は風にのって、遠くへ遠くへと、はこばれていきました……。



アネモネには「風の娘」という意味があります。

私たちも一輪のアネモネのように、この世界に、風にのせて届けられる言葉がある。
かかげるべき「のろし」がある。

そんな願いと想いを込めて作られた、一冊の絵本。

美術家・上村亮太氏の直筆イラストと特製ケース入り。
限定500部。

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『猫からのおねがい』(ねこねっこ)

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服部 幸 監修/Riepoyonn 写真
『猫からのおねがい』(ねこねっこ)

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柔らかくって、美しい。
今も昔も、猫は人間に愛され続けています。

近年の“猫ブーム”によって、2017年には犬の飼育数を上回り「もっとも人気のあるペット」の座につきました。

猫を飼いたい、という人は確実に増えていますが、その一方で、人間の無知や怠慢によって、トラブルや不幸な事故につながることも。

どうやって迎えたらいい?
幸せに暮らすには?

本書には猫と一緒に生きるために知りたいことが、もふもふぎゅっと詰め込まれています。

様々な法律やデータに触れ、譲渡のことや性格や病気について、災害時の避難、最期の日のことまで、幅広く網羅。

いま、猫と暮らすために必要な知識、守りたい約束事がここにはあります。

知り、考え、学ぶこと。
それは、猫へのかけがえのない愛です。

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【掲載のお知らせ】「レトロイズム」

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Webマガジン「レトロイズム 〜visiting old, learn new〜」にて、
インタビューを受けました。

懐かしいもの、後世に残したいものを発信しているサイトで、
特に古本のことについて語っています。

よろしければご覧ください。

http://retroism.jp/2020/03/25/old-book-2/

『本の花 料理も、小説も、写真も』(角川文庫)

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平松 洋子
『本の花 料理も、小説も、写真も』(角川文庫)


本の花 料理も、小説も、写真も (角川文庫) [ 平松 洋子 ]

向田邦子のエッセイに登場する卵。
子どもの頃に読んだ『いやいやえん』。
好きな文庫は『科学以前の心』。

食の本棚、物語の本棚、暮らしの本棚。

食エッセイの名手が紹介する、215冊。

ああ、あの本もこの本も読みたい。

本への愛がほとばしる。

『フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか』(亜紀書房)

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米崎 里
『フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか』(亜紀書房)


フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか [ 米崎 里 ]

フィンランド語を耳にしたことがある方は、どれくらいいるでしょう?
旅行先、あるいは映画やテレビで耳にしたことがあるかもしれませんが、それは、言語的にも文化的にも英語とは非常に異なっていたはずです。

「英語母語話者から見た諸言語の習得難易度」ではカテゴリーⅣに分類され、チェコ語やロシア語、トルコ語などと同じ区分になります(ちなみにデンマーク語・ノルウェー語・スウェーデン語はカテゴリーⅠ、日本語はカテゴリーⅤで最高難易度。いずれも本書の表より)。

にも関わらず、彼の地では大抵の人が英語で会話ができるのです。
それも片言程度というわけではなく、特に若い世代ではそのほとんどが、「まずまず」「スラスラ」話せます。

店主自身も2度訪れたことがありますが、こちらの申し訳程度の英語でも聞き取ってくれ、なんのストレスもなく旅行できた思い出があります。

これは一体どういうことなのでしょうか?
なぜ彼らは高いレベルで英語を使うことができるのでしょうか。

工夫を凝らした教科書、少人数クラスと恵まれた環境、大量のインプットと最後のアウトプット、英語専科教員の英語力の高さ。

世界屈指の学力を誇る教育大国フィンランドにおける、独自の英語教育。

その成功の軌跡と、日本への示唆がここに。

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『小田嶋隆のコラムの切り口』(ミシマ社)

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小田嶋隆
『小田嶋隆のコラムの切り口』(ミシマ社)


小田嶋隆のコラムの切り口 [ 小田嶋隆 ]

執筆のテーマが決められている時にはこう書く。
長い場合には、こう。
短い場合には、こう。
時として華麗なオチをカマスことも忘れずに。

数々の名コラムを残してきた著者による、実践編ないしは実例集。

ここには文章を書くときのヒントが詰まっている。

安倍vs石破、オバマのスピーチ、政治家の言葉の責任など、コラム集としても秀逸。

『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。』(筑摩書房)

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山本貴光、吉川浩満
『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。』(筑摩書房)


その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。 [ 山本 貴光 ]

紀元1〜2世紀、古代ローマに生きた大賢人・エピクテトス。
彼の発言を弟子たちが書き留めたものが、言行録『人生談義』だ。

「1900年も昔のおっさんの人生談義を聞いてなんになる?」

さにあらず!
愛、お金、仕事、人間関係……。
そこには我々が思い悩むことのほとんどが記されていた!


経済の停滞と格差の拡大、雇用の流動化、若年層や女性の貧困。
隣国との関係悪化やヘイトスピーチ、憲法問題。

社会全体を暗い不安が覆う現代こそ、エピクテトス先生の教えが必要だ!

巷に溢れる自己啓発書をはるかに凌駕する、深みと懐の広さ。


明るい未来が描けない人は、まずは賢人の言葉に耳を傾けてみてはいかがだろう。

いま抱える悩みの何割かは解決し、心が軽くなるかもしれない。

人生をどう生きるべきか!

『声なき叫び』(花伝社)

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ファリダ・アフマディ 著
石谷尚子 訳
『声なき叫び』(花伝社)


声なき叫び 「痛み」を抱えて生きるノルウェーの移民・難民女性たち [ ファリダ・アフマディ ]

アフガニスタンでの迫害を経てノルウェーに移住した著者。

この国で暮らすうち、ここにいるマイノリティの女性たちが、アフガニスタンの女性と同じ問題を抱えていることを知って驚いた。

「ここの女性たちの窮状や夢も、顧みられず無視されている。」

ノルウェーにはタリバンはいないし、人々の知識不足もない。

むしろ移民・難民の受け入れには積極的で、ジェンダーや福祉における先進国、「超」が付くほどの近代民主主義国家だ。

「どこか身体が痛いわけではありません。いろいろ考えると心が痛いんです」
「痛みを抱えていることと女性であることは、コインの表と裏のように切り離せません」
「私たちにとって、目には見えない痛みの原因は文化なんですよ」

マイノリティの女性たちは主張する。


「世界でもっとも幸せな国」「世界一寛容な国」。
そう形容されるノルウェーで、なぜ彼女たちはそれぞれに「痛み」を感じて生きざるを得ないのか。

そこには多文化社会の矛盾、先進国だからこその問題点が浮かび上がってきた。

多様性やグローバリゼーションという言葉が当たり前のものとして唱えられるこの時代、そこに存在する決して明るくはない現実と、それでもその更に先にあるはずの希望を見つめたい。


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『サンドウィッチと喫茶の時間』(グラフィック社)

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川口 葉子
『サンドウィッチと喫茶の時間』(グラフィック社)


サンドウィッチと喫茶の時間 [ 川口 葉子 ]

ハムに玉子にベーコンレタス。
いやいや、サバだって柿だってクッキーだって。

食パン、ベーグル、カンパーニュ。
どんなパンに何をサンドするのも思いのまま。

なぜ具材は「挟む」ことによって、さらにその魅力を増すのだろう。

どうやらサンドウィッチには自由という名のスパイスが挟まっていて、それがとびきりの味付けをするようだ。

素朴、大胆、バロック、耽美主義。
その断面は、もはや芸術という他ない。

自由の風の吹くままに、北海道から沖縄まで、全国67店舗を訪ね歩いた。

どこからどこまでがサンドウィッチか?
小難しいことは考えずに、大口開けてむしゃぶりつきたい。

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『修道院のお菓子』(天然生活の本)

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丸山 久美
『修道院のお菓子』(天然生活の本)


修道院のお菓子 [ 丸山 久美 ]

派手さは無く、味も素朴。
材料が豊富には揃わなかった中世の時代から、守られ、伝えられてきたお菓子作りは、シンプルであるだけに余計に愛らしさを増す。

ケーキ、ドーナツ、チョコレート。

スペインの修道院に代々続く伝統菓子。
そこには深い祈りもこめられている。

『いのちの巡礼者 教皇フランシスコの祈り』(亜紀書房)

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若松 英輔
『いのちの巡礼者 教皇フランシスコの祈り』(亜紀書房)


いのちの巡礼者 教皇フランシスコの祈り [ 若松 英輔 ]

2019年11月。
38年ぶりに、ローマ教皇が来日を果たした。

その意味と歴史的な価値を、一体どれだけの人々が理解し、自らの行動や思想、社会のあり様に引きつけて考える事ができただろう。

長きにわたるカトリック教会の歴史において、“初めてづくし”とされる、現教皇フランシスコ。
様々な改革を行い、その発言の一つ一つに世界中が注目している。

彼は常に、小さき者、弱い人、貧しい人の側に立ち、耳を傾け、「いのち」を守ってきた。
教会の中に籠って祈るだけでなく、世界中を飛び回り、皆がともに暮らせる「家」を作ろうと行動を起こしている。


「(わたしたちは)この世界が無償で与えられ、他者と分かち合うべき[神からの]贈り物であることに気づきます。この世界は与えらえたものであるゆえに、効率性と生産性をただただ個人の利益のために調整する単なる功利的視点で現実を眺めることは、もはやわたしたちにはできません。」


力ある者たちによって独占されるためではなく、人々によって分かち合われるために、この世界は存在する。
そう彼は伝えている。

大量生産・大量消費、水道民営化、気候変動、移民や難民、死刑制度。

フランシスコが日頃から発しているメッセージは実際的で、私たちの生活に直結している。
そしてその多くは、いま日本で暮らす我々が考えねばならない問題でもある。


「声を発しても耳を貸してもらえない人たちの口になるために」。
宗教の枠を超え、全ての人に投げかける問い。

いま改めて、その言葉に耳を澄ませたい。

『重版未来 表現の自由はなぜ失われたのか』(白泉社)

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川崎 昌平
『重版未来 表現の自由はなぜ失われたのか』(白泉社)


重版未来 -表現の自由はなぜ失われたのかー [ 川崎 昌平 ]

「表現なんてするヤツらは総じておかしいものさ」
ここでは表現規制法により、執筆や出版が厳しく取り締まられる。

お馴染みの漂流社を舞台に、ディストピアをユーモラスに描くが、なんと恐ろしく、そしてあり得る事態だろうか。

京都アニメーション、あいちトリエンナーレ。
その他多くの事件や介入、忖度、取りやめ。

決して遠い未来の出来事ではない。

本書のエッセイ部分は、著者が2030年に過去を振り返りながら書いたという設定だ。

あと10年。
自由を失わないために、私たちに何ができるだろうか。

『つくるたべるよむ』(本の雑誌社)

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本の雑誌編集部
『つくるたべるよむ』(本の雑誌社)


つくるたべるよむ [ 本の雑誌編集部 ]

素材の準備、下拵え、味付けの推敲。
味わい、咀嚼し、血肉とする。

料理と本を作ること、食べることと読書は、想像以上に似ているのかもしれない。

久住昌之、鈴木智彦、木村衣有子ら様々な名手が語る、食と本の関係。
開いて閉じて、噛み締めて、心ゆくまで堪能したい。

〈味に順列を決めて通ぶらず、「美味しい」の奥行きや魔術的な要素を尊重し、その背景や物語を綴る。それはもはや小説であり文学そのものだ。食を綴る作家が多いのも頷ける話だ。僕はこんな食エッセイばかり繰り返し読んでいる。〉
-堀部篤史

巻末には「おいしいブック」も多数掲載。

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『サブキャラたちのグリム童話』(偕成社)

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斉藤 洋・作、広瀬 弦・絵
『サブキャラたちのグリム童話』(偕成社)


サブキャラたちのグリム童話 [ 斉藤 洋 ]

「おれは断言するが、年とったロバがブレーメンにいこうと思いたつことはあるかもしれねえが、音楽隊に入ろうとはけっして思わないね。なんで、そんなことがわかるかって?わかるもなにも、おれは……」

そう話しかけてきたのは、かつて空き家で酒盛りをしていた時に、動物たちに追い出された泥棒のうちの一人。
彼の口からは、「ブレーメンの音楽隊」の真相が語られる。
あの話には、実はその後のエピソードがあった……!

「白雪姫」、「靴屋の小人」。
言わずと知れたグリム童話は、世界中で語りつがれ、本の形になっている。

そこに登場する脇役が打ち明けた、真の物語とは?

昔話は口伝えが一番面白いのかもしれない。

『たんぽぽのメニュー』(河出書房新社)

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増田れい子
『たんぽぽのメニュー』(河出書房新社)


たんぽぽのメニュー [ 増田 れい子 ]

小豆がゆ、本郷ルオーのカレー、花豆のワルツ、鰯、たんぽぽ……。

春夏秋冬、それぞれの季節の「食」をめぐるエッセイは、なんと優しく愛らしいのだろう。

40年を経ても、生き生きとした食べ物の姿は変わらない。

この味を香りを食感を、ただ慈しみたい。

名作『つれづれの味』の改題・復刊。

「上質」「珠玉」とは、ここに綴られた文章のためにあるよう。

『こんなおおきなかず、みたことある?』(偕成社)

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作:セス・フィッシュマン
絵:イザベル・グリーンバーグ
訳:竹内薫
『こんなおおきなかず、みたことある?』(偕成社)


こんな おおきな かず、みたこと ある? [ セス・フィッシュマン ]

1千垓の星が浮かぶ宇宙の中の、5𥝱9千垓キログラムの地球。

その地球には14垓リットルの水があって、3兆本の木が生えている。

地球上で暮らす1京匹のアリの重さは、77億の人間とほぼ同じだ。

恒河沙、阿僧祇、那由他……。
昔憶えた巨大な単位を、つい思い出してしまうほどに途方も無い。

およそ想像もつかない物事が、この世には存在している。
そしてそれは、今この瞬間にも変化し続けている。

目の前のこと、身の回りのことで頭がいっぱいになってしまったら、深呼吸をして空を見上げたい。