今日8/27は宮沢賢治の誕生日!

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

今日8/27は宮沢賢治の誕生日。
1896年生まれなので今年は生誕120周年です。

一番好きな作家のうちの一人ということもあり、当店には賢治の作品や関連書なども揃っております。
独創的なストーリーや個性的な登場人物たちの魅力はもちろんのこと、
その根底にある賢治の思想や哲学のようなものにも共感するところが多いです。

偕成社の《日本の童話名作選》から2冊。

『猫の事務所』

猫の事務所 [ 宮沢賢治 ]

猫の歴史と地理を調べる事務所には、事務長と四匹の書記がいました。そのうちの一匹が“かま猫”です。からだが煤で汚れているかま猫は仲間の嫌われ者。いじわるされてばかりいます。風邪をひいて一日休んでしまうと、もう自分の仕事はなくなっていました。かま猫は悲しみと悔しさでしくしく泣き続けます。何か言いたくても、もう声も出せないのでした。その時、急に獅子が現れて……。


『どんぐりと山猫』

どんぐりと山猫 [ 宮沢賢治 ]

一郎の家に、山ねこからハガキが届きました。〈あした、めんどなさいばんしますから、おいでんなさい。とびどぐもたないでくなさい〉一郎は嬉しくなって、山ねこのもとに向かいます。そこには何百という数のどんぐりがいました。彼らは体の大きさや頭のかたちなどで、誰が一番偉いのかを争っています。山ねこはその裁判に困っていたのでした。そこで一郎が授けた知恵は……。

この2つはまったく違うお話ですが、本来はみなが平等であること、争いの愚かしさやむなしさ、
という点で共通するものがあるように感じます。

猫のお話を取り上げましたが、皆さんの好きな作品はなんでしょう?
賢治の物語は誰のこころにも届きます。
それはきっと、全てのいきものに対する愛がそこにあるからです。

8/23はディック・ブルーナさんの誕生日!

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本日8/23はディック・ブルーナさんのお誕生日。
おめでとうございます!

彼の描く絵本は、色、かたち、表情、動きなどすべてがシンプル。
それはマティスやレジェの絵が、彼自身の心を強く打ったからだとか。
絶対に描きすぎてはいけない、複雑にしすぎてはいけない。
シンプルでいて、見る人にイマジネーションを働かせるものでなくてはならない、と。



ブルーナ・カラーと呼ばれる、赤・黄・青・緑。
それぞれの色に意味を持たせ、背景を描き分けています。
その色の違いに注目しながら読んでみるのも楽しいかもしれませんね。
(※後年、デザイン上の必要から、茶色・グレーが加わりました。)

彼の本は、ほとんどが16センチ四方の正方形。「手に取って楽しく、子どもの両手におさまる大きさ」なのだとか。
また12場面で構成されているのも、幼児が遊びに集中できる限界が10分ということに着目し、
その間に読み切れるページ数として割り出されたのだそう。

このように徹底的に子どもの目線にたって、本づくりを行ったディック・ブルーナ。
そのシンプルさの裏側には、考え抜かれた深い意味があるのです。

当店にはミッフィー(うさこちゃん)のシリーズ(英語版)も揃っております。
ぜひその魅力を感じてみてください。

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ディック・ブルーナのすべて

『アマミホシゾラフグ 海のミステリーサークルのなぞ』

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昨日、当店では「生き物たちのゆらゆらトーク ~ゾウとボノボとチンアナゴ」を開催しました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

ゲストの江口絵理さん、横塚眞己人さんの軽妙なトークであっという間の2時間でした!
様々な生き物たちのユニークな生態に触れ、改めて地球の偉大さ、生命の不思議を感じました。
毎年発見される新種は数千種にも及ぶのだとか!想像もつかないような生き物がまだまだたくさんいるんですね。

さて、昨日のトークでも紹介されたのがコチラ!
最近刊行されたばかりの『アマミホシゾラフグ 海のミステリーサークルのなぞ』(ほるぷ出版)です。

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アマミホシゾラフグ [ 江口絵理 ]

1995年、水中写真家の大方洋二さんは奄美の海底で不思議なサークルを見つけます。
人工的に作られたもの?タイヤの痕?それともUFO?正体はずっと謎に包まれたままでした。

そして2011年、大方さんはついにこのサークルの作り手を撮らえます!何だかお分かりですか?
(わかりますよね。あっ、ゴジラじゃありませんよ)

そう、これを作っていたのはフグだったのです!
フグの体長はわずかに10cm。片やサークルの直径は2m!
この小さな魚がいったいどうやって、何のためにこれだけのものを作りあげるのか!?
世界で初めてその謎にせまったのが本書です。

著者の江口さんから初めてこの写真を見せていただいた時の衝撃たるや!
驚きと同時に一気に魅了されました。
えっ、まさかそんなことが……。

というわけでこの謎が気になった方は、ぜひ読んでみてくださいね。
子ども向けの本ですが、世界の神秘の前に、大人も子どもも関係ありませんね。
親子で一緒にぜひどうぞ!

ちなみに昨日のイベントのメインでもあったチンアナゴについては、
同じく江口絵理さんの『ゆらゆらチンアナゴ』をどうぞ!
アマミホシゾラフグに負けず劣らず(それ以上に?)不思議で謎に包まれた生き物です。
水族館でも大人気のチンアナゴ。
残り少ない夏休み、ぜひ親子で水族館に見に行きましょう!

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服部みれい『わたしらしく働く!』(マガジンハウス)

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服部みれい『わたしらしく働く!』(マガジンハウス)

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わたしらしく働く! [ 服部みれい ]

編集者・文筆家・詩人として多方面で活躍中、「マーマーマガジン」でおなじみの服部みれいさんによる
「仕事」や「働くこと」、「生きること」についてのエッセイであり、ヒント集であり、メッセージです。

発売されたのは今年の4月ですので、既に4か月ほど経っています。
じっくりと自分のなかで反芻、吸収しながら読み進めていましたので、こちらで紹介するのが遅くなりましたが、
お盆休みも明け、多くの人が様々な場所で自然に触れたあと、働くことの意味を考えるであろうこの時期に紹介できるのは、もしかしたら最適なのかもしれません。

本書は、みれいさんが初めて“一般的な意味で”就職した会社での育児雑誌の編集の話から始まります。
新人時代の想像を絶するような働きぶり、大変な失敗体験、満を持して臨んだシュタイナー特集のこと、
その後フリーのライター・編集者になってからの『オリーブ』や『GINZA』での刺激的な日々、
そしてその間も「目に見えない世界と目に見える世界を結びつけよう」という強い思いを持ち続け、
ついに創刊した「マーマーマガジン」が、次第にその世界を広げていく様子が描かれています。

今でこそ多くの人に知られる「マーマーマガジン」も創刊当初は苦労の連続だったこと、
そしてそこに至るまでのみれいさんの思いや情熱、ともに仕事をしてきた編集者の仲間や、
デザイナー、クライアント、取材相手、そして読者とのかかわり。
くつしたの販売を始めた経緯や、〈直取引・買い切りのみ〉へのこだわりについて。
3.11のこと、その後の雑誌づくりのこと、美濃への引っ越しのこと。

当店ではエムエム・ブックスさんの本をたくさん置かせていただいていますし、
先日は出張リアルショップや冷えとり茶話会などのイベントも催したのですが、
本書をじっくり読んで初めて知ることも多く、ここに書きたいことがあまりにも多すぎて困ってしまいます。

ですが、ここはぜひライブ感を楽しみながら読んでいただければと思います。
編集者の方はもちろん、仕事や働くことについて悩んでいる方には必ず触れてほしい世界がここにはあります。
ヒントやコツがたくさん詰まっていますが、どの部分に自分が反応するかを知ることも楽しいですね。
“わたしらしく働く”実践編もありますので、ぜひ試してみてください。

印象的な2つのフレーズがあります。

〈この世界は、「わたしが、わたしを、わたしする」しかない世界〉
〈「わたし」が消えるほどに、「わたしらしさ」は顔を出してくるもの〉


さあ、あなた自身の“わたしらしさ”に出会いにいきましょう。

石井ゆかり『選んだ理由。』

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石井ゆかり『選んだ理由。』(ミシマ社)

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選んだ理由。 [ 石井ゆかり ]

Webマガジンである「みんなのミシマガジン」で連載された、「石井ゆかりの闇鍋インタビュー」(2014~2015)をまとめたのが本書。“闇鍋インタビュー”は、インタビュアーである石井さんが取材相手のことを知らされないまま、インタビューの席で初めて対面する、という企画です。
通常のインタビューであれば、聞き手はあらかじめ相手のことを下調べしておくのが基本。
それをせず丸腰で取材に臨むというのですから、かなり面白い、というか変わった企画です。

なぜ石井さんがそのような企画を希望したのかという点は、ぜひ本書でお確かめいただきたいのですが、
未知の相手だからこそ、まっさらな気持ちで聞きたいことや知りたいことがどんどん湧いてくるということもありますし、相手にとってもつい話してしまうという状況が生まれそうです。
内面的、本質的なところまでグッと迫っていける強さがあるのかもしれません。

このインタビューのテーマは「選んだ理由」。
なぜいまの仕事に就いているのか。なぜいまの生活をしているのか。
そこには必ずその人自身の選んだ理由、選び方があるはずです。
人生の岐路に立った時、なぜそちらを選んだのか。
合気道の先生、写真家や僧侶など、様々な人たちの「選んだ理由」には、生きる上でのヒントが散りばめられています。

個人的にもっとも印象に残ったのは、カフェの店主である畑さんのお話。
本。コーヒー。売っているものは違いますが、ものごとの考え方に似たところを感じたり、
商売の辛さ、飽きてしまうことへの不安、それでも人に任せず自分が立たねばならないという思いに、
とても共感しながら読みました。

そんな畑さんの“選んだ理由”は、「新鮮さ」。
「自分自身がいつも新鮮でここにいることが大事」
常に新しいこと、変わったものを求めるという意味ではなく、自身の心の方位磁石にしたがって、
「自分自身がワクワクできる」ことを中心に物事を選んでいるようです。

店にいて、そこに根を張ること。
そしていつも通ってくれる人に、新鮮な自分として接すること。
その「新鮮ないつも通り」を目指していきたいと思いました。

そして自分の“選んだ理由”はなんだろう?と、改めて開店前に連載させていただいたものを読み返してみました。
http://bookshop-lover.com/blog/category/%E9%80%A3%E8%BC%89/rensai-hirunekobooks/

基準や選び方はその時々で変わることもあるでしょうし、それは自然なことですが、
その瞬間の自分の思いを信頼して進んでいきたいものです。


『秋山佳胤のいいかげん人生術』入荷しました!

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ずっと楽しみに待っていた『秋山佳胤のいいかげん人生術』が入荷しました!

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ここに綴られた“不食の弁護士”秋山さんの言葉の数々から、自分自身の「いいかげん=良い加減」を見つけられそうな気がします。
自由な視点をもち、行動・思考の選択の幅を広げ、今という時代をより軽やかに生きるための1冊です。

「不食」という言葉だけにとらわれると「考えられない」「特殊な人のこと」となって敬遠してしまう方もいらっしゃいますが、それはあまりにもったいないこと。

人間は食べなくても生きていけます。そのことによるメリットもたくさんあります。
でも美味しいものを楽しく食べたい、それが喜びというのも事実ですし、個人的にはまだまだ、あれも食べたいこれも食べたいと考えてしまいます(笑)

自分がどう生きたいのか、その物差しにもなる本です。
食を楽しむための本、働き方や生き方の本、そしてもちろんマーマーマガジンともあわせてご覧ください。

☆秋山さんのその他の著作はこちら↓
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不食という生き方 [ 秋山佳胤 ]

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食べない人たち [ 秋山佳胤 ]

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食べない人たち(ビヨンド) [ 秋山佳胤 ]

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誰とも争わない生き方 [ 秋山佳胤 ]

へいわってどんなこと?

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浜田桂子『へいわってどんなこと?』(童心社)

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へいわってどんなこと? [ 浜田桂子 ]

きっとね、へいわって こんなこと。

せんそうをしない。
ばくだんなんかおとさない。
いえや まちを はかいしない。
だって、だいすきな ひとに いつも そばにいてほしいから。

いやなことは いやだって、ひとりでも いけんが いえる。
わるいことをしてしまったときは ごめんなさいって あやまる。
どんな かみさまを しんじても かみさまを しんじなくても だれかに おこられたりしない。

へいわって ぼくが うまれて よかったって いうこと。
きみが うまれて よかったって いうこと。
そしてね。きみとぼくは ともだちに なれるって いうこと。

~以上、本文より抜粋~

8月6日。
広島平和記念日。
折しも「平和の祭典」とされるオリンピックが開幕します。

人によって「平和」の捉え方はさまざまであっていいと思います。
ですが一方で共通の「平和」イメージがないからこそ、世界が常に争いで満ちているのも事実です。

この絵本に出てくる言葉たちは、誰もが頷くことができるものなのではないでしょうか。
願わくばこの絵本が多くの人にとっての「平和」の象徴になりますように。

一緒にいたいのは、その手をつなぎたいのは誰か。
暮しのなかで守り、大切にしたいものは何か。


私たちは思考し、想像し、行動することができるはずです。

『子どもの自分に会う魔法』(石井ゆかり)

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石井ゆかり『子どもの自分に会う魔法 大人になってから読む児童文学』(白泉社)

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子どもの自分に会う魔法 大人になってから読む児童文学 [ 石井ゆかり ]

星占いの記事などで人気の石井ゆかりさん。
絵本雑誌MOEでの連載(2013~15)をまとめたのが本書です。

幼い頃から本好きだった石井さんですが、人見知りと同じように「読んだことのない本」には怖れを感じて、
気に入った本、好きな本を何度も何度も繰り返し読んでいたそう。だから読んだ冊数自体は少ないのだとか。
ですが、石井さんに限らず、優れた物語は子どもたちを夢中にさせます。
何度読んでも面白く、魅力にあふれていますし、またもう一度読みたくなるものです。
そういった意味ではごく自然な本との付き合い方だったのかもしれません。

本書では「名言の庭」「児童文学は大人になってから。」の二部に分け、思い出の本たちを語っています。
『あおくんときいろちゃん』『かいじゅうたちのいるところ』『モチモチの木』『としょかんライオン』
『はてしない物語』『赤毛のアン』『クマのプーさん』『長靴下のピッピ』……。
誰もが一度は読んだり、耳にしたことがあるであろう物語ばかりです。

幼いころ確かに読んだはずなのにすっかり内容を忘れていたり、
鮮やかな記憶が残っているのに実際は違っていたり。

大人になって読み返してみると、当時とはまったく違った印象を受けるはずです。
それは自分という人間が積み重ねてきたものを振り返る機会なのかもしれません。

物語はずっと変わらずそこにあり、私たちに寄り添ってくれます。
そして時には今の自分の道しるべとなってくれます。
記憶をたどりながら、そんな物語に出あう旅に出てみませんか?

最後に“名言”から一部抜粋。

にんげん、やさしささえあれば、やらなきゃならねえことは、きっと やるもんだ。

これはどのお話に登場する文章でしょうか。
気になった方はぜひ本書を手にとってみてください。


『生きるための料理』『腸がよろこぶ料理』

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たなかれいこ『生きるための料理』『腸がよろこぶ料理』(リトルモア)入荷しております。

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生きるための料理 [ たなかれいこ ]

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腸がよろこぶ料理 [ たなかれいこ ]

食で大切なのは「何に効くか」「健康に良さそうか」よりも、まず身体を温めること。
それが結果として旬のものや地元のもの、丁寧につくられた食材など“良い”食べ物を選び、その時々に適した調理法を見つけることに。

わたしたちの身体は食べたものでできています。
本書に書かれているのは具体的な食べ方ですが、
それはそのまま幸せな生き方にもつながります

体を温めてくれるレシピも満載です。
そしてそのどれもが美味しそう!
今すぐにでもつくってみたくなるものばかり。

冷房や冷たい飲み物で身体を冷やしがちなこれからの季節、
ぜひ手にとっていただきたい本です。

スイカの日!『スイカくんがね・・』

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今日7/27はスイカの日。
縦縞模様を綱にたとえて、27を「つ(2)な(7)」(綱)と読むからだそう。

というわけで元気いっぱいの『スイカくんがね・・』(童心社)をどうぞ!

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すいかくんがね‥ [ とよたかずひこ ]

スイカ割りの棒を「ひょひょいのひょい」とかわして「あっかんべ」
余裕の表情のスイカくん。
でもそこに……。

こちらのシリーズの決め台詞は「しんぱいごむよう!」
今回も無事にピンチを乗りきれるでしょうか?
さてさて、スイカくんの運命やいかに?

「おいしいともだちシリーズ」については
http://www.doshinsha.co.jp/search/series.php?isbn=D9784494001828

『移動図書館ひまわり号』

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前川恒雄『移動図書館ひまわり号』(夏葉社)

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移動図書館ひまわり号

1988年に筑摩書房より刊行された本書はその後休版状態となり、復刊を望む多くの声がありました。
そしてこの度、夏葉社で復刊されることになり、個人的にもとても楽しみにしていました。

1965(昭和40)年、それまで図書館のなかった日野市に1台の移動図書館が誕生します。
そしてこの図書館は、その後の日本の図書館を大きく変えることになります。
本書はその日野図書館の初代館長が綴った、「図書館革命の記録」です。

昭和30年代までの図書館は、予算の少なさから蔵書は古く薄汚れたものばかり。
利用者は一部の人と、多くの受験生に限られていました。
大半の市民にとって図書館は縁遠いもので、ほとんど見向きもされていない状態でした。
そして図書館や行政の側もそれを大きな問題と捉えず「市民が読みに来ないのが悪い」といった認識で、
両者の隔たりは大きく、利用が減る⇒予算が減る⇒本が揃えられない⇒利用が減る、という悪循環に陥っていました。

そんな時代に、著者をはじめとする日野図書館の面々は、まったく新しい図書館を作り上げるために奔走します。
それはつまり「市民のための図書館」でした。
これまでの「貸してあげる」という、どこか上から目線のお役所的な図書館ではなく、
市民の要望に応えて本を提供するという、今となっては当たり前に思えることを実現しようとしたのです。

もちろんそれは口でいうほど簡単なことではありません。
大きな批判や反発、そして妬みやいわれのない中傷なども数多くありました。
ある方が言った「みんなをあんまり賢くしてもらうと困るんだよなあ」という言葉が、
この事の困難さの本質を表しているようにも感じます。

改革は少しずつ、ですが着実に進められました。
まずは“図書館という施設”をつくるのではなく、車1台分の移動図書館からスタートし、
「図書館とは一体どういうものなのか」その考え方、そしてシステムを作り上げるところから始めたのです。

「ひまわり号」と名づけられた移動図書館が、その後どのように市民に受け入れられたのか、
その様子はぜひ本書をお読みください。
利用者が次々に集まってくる場面を思いうかべただけで、胸がつまるような思いがしました。
現在の図書館、そして読書という文化の原点が、そこにあるように感じます。

本書は図書館の物語ですが、例えばそれを“書店”と読み替えることもできるかもしれません。
事情はまったく異なりますが、人々の本への思いを直接感じ、どのように本を提供するのかといった意味で、
“書店”にも学ぶことが多くあるように思います。

「復刊に際して」にも書かれている通り、現在の図書館はまた大きな問題を抱えています。
そういった課題について今いちど考える上でも、そして読書というものの本質を考える上でも、
全ての本好き、そして本に関わる方々にぜひ読んでいただきたい1冊です。

『なきむしこぞう』

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今村葦子・さく 酒井駒子・え
『なきむしこぞう』(理論社)

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なきむしこぞう [ 今村葦子 ]

静かな夏の夕方、玄関のドアがそーっと開きます。
そこに現れたのはぬいぐるみの、ぞうと、きりんと、らいおんでした。
“あのこ”が彼らで鼻をかんだり、首をつかんで投げたりするのに我慢ができずに家出をしたのです。
目指す先は、元々彼らがいた動物園の売店。ですがどうやってそこまで行けばいいのかわかりません。
電車の切符は買えないし、タクシーは止まってくれそうにありません。

そこに現れたのは屋根裏にすむ、騒ぎやのねずみ
ねずみは言います。

〈あの、しょうがない、いたずらんぼがね、それはもう、なくわ、なくわ!おれのみみが、びりびりするくらい、ありったけの、こえをはりあげて、なきさけんでいるよ。〉
〈えーん、えーん。ぼ、ぼくのじょうさんが、いない。ちりんさんが、いない。ぼくの、らりろんもいないって、こうなんだよ。まったく、あきれた、なきむしこぞうだよ。〉

3人はそれを聞くと胸がきゅーっと痛くなりました。
部屋をのぞくと“あのこ”は泣きながら服を着せてもらっています。
そしてそれからベッドにうつぶせになって、背中をふるわせて泣きはじめました。

彼らはそーっと物置に入ります。そこには“あのこ”の長ぐつや麦わら帽子がありました。
3人は思い出を語り始めると、だんだん悲しくなってきます。そこに声が聞こえてきて……。

このお話に出逢えた人は幸せです。
愛しくて、切なくて、そして嬉しくなる。読んだあとの気持ちは、雨あがりの空に虹がかかったかのよう。
心のなかの宝箱にずっとしまっておきたくなる、珠玉の物語です。

かざすと画面に出てくるキャラクターもいいですが、ぬいぐるみと一緒に成長することが、どれだけ心を豊かにするか。
鼻をかんだり、首をつかんだりしたら悲しくなるけれど。
動きまわったり、声を出してはくれないけれど。
ずっとそばにいて、見守ってくれるはずです。

『まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん』

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今夜は満月ですね。
先月に引き続き満月ネタですが、ご紹介するのはこちら。

朽木祥・作 片岡まみこ・絵
『まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん』(小学館)

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まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん [ 朽木祥 ]

山のねぐらに独りぼっちで暮らすノネコ
もしかしたらお客があるかもしれないと、いつもイスの数だけ料理を並べます。ですが誰もやってきません。来る日も来る日もたくさんのご馳走を食べ続けたノネコは狸のようになってしまいました。

ある日、寂しくなったノネコは山を下りてみることにしました。
最初に出くわしたのは、でっかい犬。
慌てたノネコは土管に逃げ込みますが、なんということでしょう、太った体が土管にハマってしまいました。何匹もの猫が通りかかりますが、匂いをかいだり、面白がったりで、誰も助けてくれません。
「…山からおりてくるんじゃなかったよ」ノネコは泣きたくなりました。

やがて夜がやってきます。いつもとは違う、満月の夜の猫の集会でした。
そしてノネコのハマっている土管こそが、猫たちが思いの丈を主張する〈ひのき舞台〉なのでした。

最初はふざけていた猫たちも、だんだん気持ちがよくなって歌い踊ります。

「まんげつのよーる」「どかんねこが、いっぴき!」
「どかんねこのー」「あしがいっぽん!」


さて、そのあとノネコはどうなったでしょうか?
この素敵なお話の続きはぜひ絵本を手にとってご覧ください。

海の日!

東京・谷中の本屋ひるねこBOOKSです。

今日7/18は海の日です。
というわけで海の日にぴったりの絵本はこちら!

『ぐりとぐらのかいすいよく』(福音館書店)

ぐりとぐらのかいすいよく [ 中川李枝子 ]

おなじみの2人、ぐりとぐらが波打ち際で遊んでいると、海からビンが流れつきました。
開けてみると中に入っていたのは、手紙と地図と浮き袋。
手紙にはこう書かれていました。


しんせつなともだちへ
しんじゅとうだいへ
きてください。

うみぼうずより
        」

うみぼうずとはいったい誰でしょう?
2人は地図を見て、浮き袋をふくらませると、
「よういは できた」
「しゅっぱつ」

さてさて、海に飛び出したぐりとぐらを待っていたのは?

いますぐ海にとびこんで、2人といっしょに泳ぎたい!
さあイルカ・ジャンプ、練習しなくちゃ!

というわけでもう1冊。
『じょうずになろうおよぐこと』(評論社)

じょうずになろう およぐこと

残念ながらイルカ・ジャンプの方法はこちらには載っていませんが、
具体的な泳ぎ方や、泳ぐときに知っておきたいことなどいろいろ載っています。
ぜひこちらを読んでから海にお出かけください。

暑いので、水分補給はしっかりとしてくださいね!

「どーんとやさい」原画展はもうすぐ!『きゃっきゃ キャベツ』

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いわさゆうこさんの絵本シリーズ「どーんとやさい」原画展がいよいよ今週末に迫ってまいりました!

「袋づめされた野菜とは違う、畑に生きる野菜の絵本を作りたい」という思いから誕生したこちらのシリーズは現在5作。この秋には新刊も予定されているようです。

今回ご紹介するのはシリーズ1作目『きゃっきゃ キャベツ』

きゃっきゃキャベツ [ 岩佐祐子 ]

さあ、はじめるよ。きゃっきゃ キャベツのむきむきショー。ばさばさはっぱをボキッ。
にまいさんまい ボキボキッ。どんどんむくよ パキパキポキポキ。
どこまでむける?まだまだむける!

畑にはきゃっきゃキャベツがたくさんならんだ。みごとにそだったまんまるキャベツ。
芽キャベツ、プチベール、むらさきキャベツ。ケールや葉ぼたん、春キャベツ。
いろんなキャベツがほらたくさん!あれれ、畑にぽつんと冬キャベツ。どうやら疲れているみたい。
でもある日、にょきにょきにょっきり ぐんぐんぐん。さいたさいたよキャベツのお花。
花がおわって種になり、次のいのちにつなげます。

畑の姿そのままの、生命力あふれる野菜の絵。
読むだけで元気が湧いてきそうなリズミカルな文章。
そして巻末には「キャベツがそだつまで」のミニ知識つきで、実際の種の大きさも知ることができます。

たくさんの魅力がつまった「どーんとやさい」。
原画展にあわせてシリーズ全作品を販売します。
素晴らしい原画と見比べながら、ぜひお手にとってご覧ください。

☆原画展は7/17~8/6です。
http://hirunekodou.seesaa.net/article/438649766.html?1468300473

☆7/31のトークイベントも引き続き参加者募集中です。
http://hirunekodou.seesaa.net/article/438980271.html?1468300497

シュタイナー&ミュラーの絵本(ほるぷ出版)

イエルク・シュタイナー文/イエルク・ミュラー絵
こちらの2冊をご紹介します。(いずれも、ほるぷ出版)

『ぼくは くまのままで いたかったのに・・・・・・』

ぼくはくまのままでいたかったのに… [ Steiner,Jorg.(1930-) ]

森に住む一頭のくまが洞穴で冬眠を始めました。
ところが大変なことに、冬の間に人間たちがやってきて、森の中で工事を始めました。
春になって目を覚ましたくまが見たのは、跡形もなくなった森のあとに建った巨大な工場でした。
そこに現れたのは工場長。

「おい おまえ、とっとと しごとにつけ」
「あのう、すみませんが、ぼくは くまなんだけど……」
「くまだと!ふざけるな!うすぎたない なまけものめ!」

くまはヒゲを剃らされ、制服を着ると、他の労働者と同じようにタイム・レコーダーにカードを入れます。
そして来る日も来る日も、機会の前に立ち、ボタンを押すだけの仕事に従事します。
やがてクビになったくまは雪の中を凍えながら歩き、やがてモーテルにたどり着くものの泊めてもらえず、またひたすらに歩き続けました。そして森の洞穴の前で座り込みます。

「ああ、こんなに さむくさえなけりゃあなあ。ようく かんがえるんだ、これからさき どうしたらいいのかを……。」

そして長いこと座り込み、からだには冷たい雪が降り積もります。そして思うのです。

何か大事なことを忘れてしまったらしいな、はて、なんだろう?と。


『ふたつの島』 


ふたつの島

海に浮かぶふたつの島がありました。
第3の島もあったという言い伝えがありますが、ある理由で沈んでしまったのだそうです。

大きい島には大きなからだのひとたちが暮らし、金持ちと貧乏人が、主人と奴隷がいました。
小さい島には小さなからだのひとたちが住み、歌ったり踊ったり、生きることをゆったりと楽しんでいました。
大きな島の王は、自分の島をもっと豊かにしようと、小さい島の石と土を奪います。
これまで心配事もなく暮らしていた小さい島の人たちは為すすべがありません。
島は日ごとさらに小さくなりました。

ある時、大きい島に金が出ます。王はもちろんのこと、大きい島の住人たちは金さがしの熱病にとりつかれ、見つけた金を家にかくし、他人を信用しなくなりました。
漁夫も大工も堤防工事の人夫も奴隷になって金を掘り続けた結果、段々畑は崩れ、穀物倉はからっぽに。
やがて雨の季節になると、坑道は水浸しになり、穴には泥があふれ、岩場では波が荒れ狂います。
そして嵐の日、地鳴りが響き渡り、山が崩れ落ちました。

嵐の海に逃れた彼らを助けたのは、奴隷にされ虐げられた、小さい島の人々。
彼らは仕返しをしようとはせず、自分たちの家に迎え入れ、そして協力して大きい島を、以前よりもっと豊かな島に変えたのです。


働くこと、生きることとはなにか?
自然とともにいきる社会とはどういうものか?
これからどういった世界をつくっていくのか?


私たちに問われていることは途轍もなく大きいです。
それでも希望のある世界を、未来をつくりたい。
いまできることは、それを思い描き、そのための一歩を踏み出すことです。