【D坂文庫アーカイヴスその15】『暮しの眼鏡』花森安治

『暮しの眼鏡』花森安治 中公文庫 「暮し」のない毎日なんて 衣食住を始めとした、花森安治流の暮し方指南エッセイ集です。「アジケナイ世の中である」とブツクサ言いながら、ヒントやご意見をくれるのが本書の読みどころ。「奇病パリ […]

【D坂文庫アーカイヴスその14】『夜露死苦現代詩』都築響一

『夜露死苦現代詩』都築響一 ちくま文庫 スイングする言葉と剥き出しの抒情! 都築アンテナは相変わらず感度良好。今度は「ことば」を対象にして、市井の詩人たちの実情に迫る。詩人は職業ではなく属性のようなものなので、誰でもいつ […]

【D坂文庫アーカイヴスその13】『土を喰う日々』水上勉

『土を喰う日々』 水上勉 新潮社 食べ物への感謝と愛情がぎっしり 少年時に京都の禅寺で精進料理を学んだ著者が、長じて軽井沢の山中に移り住み、慈しむように育てた季節の野菜を様々に工夫し仕立てた料理の歳時記。先人は「思う味を […]

【D坂文庫アーカイヴスその12】『エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談』ディケンズほか、Eゴーリー編、柴田元幸ほか訳

『エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談』ディケンズほか、Eゴーリー編、柴田元幸ほか訳 河出文庫 夏の夜の悪夢 これは絵本作家ゴーリーの、編集者兼イラストレーターとしての仕事です。12人の書き手による怪談は粒ぞろいで、し […]

【D坂文庫アーカイヴスその11】『ナチュラル・ウーマン』松浦理英子

『ナチュラル・ウーマン』松浦理英子 河出文庫 人間の恋愛は遺伝子戦略に勝てるか? かつて「好きな人にたまたま奥さんがいただけです。」と発言した女優さんがいましたが、本書は「好きになった人がたまたま女性だっただけ」という女 […]

【D坂文庫アーカイヴスその10】『死の棘』島尾敏雄

『死の棘』島尾敏雄 新潮文庫 砕け散ったあとの、愛の底の物語 「だいたいいつも『死の棘』は鞄に入れている」と言うと、たいてい「げっ」という反応をされます。 『死の棘』は夫に浮気された妻が怒りと嫉妬から精神に変調を来たし、 […]

【D坂文庫アーカイヴスその9】『ずっとお城で暮らしてる』シャーリイ・ジャクスン

『ずっとお城で暮らしてる』シャーリイ・ジャクスン 創元推理文庫 暗黒版 暮しの手帖 少女メリキャットは姉のコンスタンスと、他の家族が皆殺しにされた屋敷に住み続けている。村人たちから忌み嫌われながらも姉妹は静かに幸せに暮ら […]

【D坂文庫アーカイヴスその8】『ブラフマンの埋葬』小川洋子

『ブラフマンの埋葬』小川洋子 講談社文庫 心地よい切なさに酔う 動物好きである。犬でも猫でも街で見かけると、つい声をかけたくなる。かなり怪しいおじさんである。動物は愛おしい。しかし、どんなに愛しても、彼らは彼らの世界に生 […]

【D坂文庫アーカイヴスその6】『夕暮まで』吉行淳之介

『夕暮まで』吉行淳之介 新潮文庫 何よりも魅惑的な空虚 80年代初頭に「夕暮れ族」という言葉があった。中年男と若い女のカップルを指しているが、同名の愛人バンクもあったりして(のち、摘発)、ちょっとした流行語になった。その […]

【D坂文庫アーカイヴスその5】『味覚三昧』辻嘉一

『味覚三昧』辻嘉一 中公文庫 何か一つのものに身を投じた人の書く文章には、学びが多い。本書は、懐石料理一筋に生きた辻嘉一さんが、米、酒、魚、水、瓜など様々な食材を題に書いた食味随筆。食の味や旨みが、料理そのものだけではな […]

【D坂文庫アーカイヴスその4】『きみは誤解している』佐藤正午

『きみは誤解している』佐藤正午 小学館文庫 佐藤正午といえば「競輪」だ。作家自身が競輪好きで、小説やエッセイの中に、競輪にまつわる人々がたびたび登場する。その佐藤正午の「競輪」を主題にまとめた短編小説集。「競輪」もギャン […]

【D坂文庫アーカイヴスその3】『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』アレン・ネルソン#ohraido

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』アレン・ネルソン 講談社文庫 戦争の記憶がどんどん薄れていってしまい、日本がアメリカと戦争をしたことさえ知らない若者がいると聞きました。アメリカは戦争を続けないとまとまらない国 […]

【D坂文庫アーカイヴスその2】『最低で最高の本屋』松浦弥太郎

『最低で最高の本屋』松浦弥太郎 集英社文庫 「カウブックス」というちょっとした有名な書店の主宰にして、「暮らしの手帖」編集長・松浦弥太郎が書く「働くこと」のエッセイ。彼の生き方は彼の生き方であって、あなたの生き方ではない […]

【D坂文庫アーカイヴスその1】『木曜の男』G・K・チェスタトン 吉田健一・訳

『木曜の男』G・K・チェスタトン 吉田健一・訳 創元推理文庫 奇妙なタイトルに惹かれ、気づいたときには始まっていた逆説の連鎖。追いかけていると思っていたら、実は追いかけられているといった眩暈のする展開。一つの謎が解けるそ […]